不動産の競売物件の購入方法は?初心者でも買えるのか?

住宅を所有する時は建売やマンションを購入するか、自分の土地に住居を建てるのが一般的ですが、中には地方裁判所によって処理される競売物件を検討する人もいます。

不動産の競売物件とは?

競売物件とは住宅ローンなどの借入金を債務者が返済できなくなったため、債権者が債権の回収のために債務者の住居の競売を裁判所に申し立てたものです。

そして、競売物件の落札金額は債権額に応じて債権者に配当されます。

そして、債務者以外の人なら基本的に誰でも競売に参加できます。

なお、通常の不動産の場合は宅地建物取引業法が適用されるため、購入者は手厚く保護されていますが、競売物件の場合は民事執行法による売却なので、物件そのものを保証する法律はありません。

従って、競売物件に瑕疵があった場合は落札した購入者が全ての責任を負います。

競売情報の入手方法

競売情報に関しては、競売物件の所在地を管轄する地方裁判所の閲覧室にある資料を見るか、またはBIT(Broadcast Information of Tri-set system)と呼ばれる最高裁判所が運用する競売専用サイトからも入手することができます。

なお、BITにはエリアや住居形態などに絞り込んで競売物件を表示する検索機能が備わっている他、過去の競売データ、売却スケジュール、手続き案内などが確認できます。

また、競売情報をPDFファイルでダウンロードすることもできます。

競売物件の3点セット

競売においては、いわゆる3点セットと呼ばれる「現況調査報告書」、「評価書」、「物件明細書」の書類が公開されます。

現況調査報告書

現況調査報告書は裁判所の執行官が実際に当該物件を見た上で、物件の現状を記した報告書です。敷地における情報や、占有者(債務者)の氏名、占有状況などが記載されています。

ただ、情報は現況調査を行った時点のものなので、入札が行われるまでの数ヶ月の間に状況が変わっている可能性があります。

そこで、現在でも状況に変わりがないかは実際に確認する必要があります。なお、債務者がまだ居住しているケースが多いため、細部までは確認できないことも少なくありません。

評価書

評価書は不動産鑑定士が作成しており、築年数や物件の状態、権利関係、物件周辺の環境や法的な規制などについての説明が記載されています。

また、物件の評価価格の算出根拠も示されています。物件の状態や価値を判断するには、最も重要となります。

なお、裁判所が評価書に基づいて、売却基準価額(市場価格の40~50%)を設定します。

物件明細書

競売対象の物件を特定するための情報や、売却条件などが記されています。物件の所在地や物件の面積、売却基準価額などが確認できます。

競売物件の入札から引き渡しの流れ

競売とはいってもオークション形式とは違い、1回だけの入札によって落札者が決まります。

入札日

入札開始日はBIT上で公告されます。

裁判所の執行官室で入札用紙に必要事項を記入して提出した後、入札保証金を納付します(指定銀行への振込)。

そして、入札期間内に入札価格を記入した入札書を裁判所へ提出します。入札価額は売却基準価額の2割下回る価額以上を記入しなければなりません。

例えば、売却基準価額が1,000万円の場合は、800万円以上の金額を記入します。売却基準価額を超えた価格での入札も可能です。

ちなみに、入札保証金は売却基準価格の2割とされており、落札した場合は支払代金に充当され、落札できなかった場合は返還されます。

なお、自己都合で落札した競売物件の買受を取り消す場合は、入札保証金を放棄しなければなりません。

開札

開札日もBIT上で公告されます。

開札日に裁判所に出向くか、またはBITで開札結果が確認できます。

売却許可決定

入札価格の中で最高価格をつけた人に対し、裁判所から売却許可決定が下され、問題がなければ落札者が物件の買受人になります。

なお、買受人としての権利の譲渡は相続などの場合を除き、基本的に認められていません。

また、買受人が債権者であった場合は、債権者が受けるべき配当分を差し引いた額で納付することが認められています。

代金の納付

売却許可決定が確定すると、納付期限までに裁判所に代金を納付します(通常、1ヶ月以内)。

競売物件の代金の他、所有権移転登記の登録免許税や切手代なども買受人が支払います。

登記

代金を納付すると、落札物件の登記が行われますが、登記手続きは裁判所が法務局に嘱託するため、買受人による手続きは必要ありません。

引渡命令

代金納付後、落札物件にまだ占有者が居住している場合は、裁判所に対して引渡命令の申立を行います。

その申立に基づき、裁判所は占有者に対し引渡命令を出します。引渡命令を出しても占有者が退去しない場合は、裁判所へ強制執行の手続きをします。

なお、引渡命令の申立費用など、引渡しに関わる費用は買受人の負担となります。

物件の引き渡し

物件の引き渡しは買受人の責任の下に行います。

仮に、部屋の中に家具やゴミがあったとしても、勝手に廃棄することはできません。すべて、法律の手続きを経なければなりません。

競売物件の購入方法まとめ

競売物件は非常に安い価格で不動産を購入できますが、物件の情報が少ないため、予期せぬ出費が起こりがちです。

また、引き渡しは自己責任のため、債務者との引き渡し交渉で揉め事の起きることもあります。優良な案件でもない限り、控えた方が賢明です。

ちなみに、多くはありませんが、消費者金融などから競売申立てをされると、当然信用情報に法的手続きの事故情報が登録されます。

事故情報は解決後5年は消えませんので、クレジットカードも通りませんし、もちろんプロミス審査なども通りませんので注意が必要です。

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